サッカーワールドカップ日本代表と報道について

 元々、私はサッカーに対しての知識がほとんどありません。オフサイドの意味も知りません。とはいえ、毎日毎日日本代表とワールドカップのニュースを見ていると、それなりに興味も出てきますので今回のワールドカップは日本代表の試合と決勝トーナメントについての録画をすることにしました。

 結果は既報の通り惨敗だったわけですが、こうなるだろうと思っていた私としては、特に驚きは無かったです。選手はあれでおそらく精一杯だったろうと思います。たまたま北朝鮮戦を見たときに、「このチームはワールドカップには出れない、出たとしても決勝は無理」と直感的に思ったのが理由なので「後付けだろーが」といわれても反論のしようは無いですが。

 ブラジル・クロアチアと同じ組に入った時点で「これはきつい」とこれまた直感的に思ったので、日本のマスコミが「ブラジルはともかく他のチームには勝てる」というような報道をしだしたときに脳みそが蜂蜜でできてんじゃねーのかと思ったのを覚えています。とはいえ、えらそうなことをいっている私もどこかで報道に毒されていたんでしょう。試合が始まる寸前までは「オーストラリアくらいはなんとかなるんじゃないか」と本気で思ってました。しかし・・・素人が見てはっきりわかる完敗・・・事態は思った以上に深刻だと思いました。あのレベルの大会で素人がみてわかる完敗というのはかなりのレベル差があるということに他ならない・・・残りの試合における日本代表に対する期待はこの時点で完全に消滅していました。

 日本のスポーツマスコミは「正確・公平な報道」などというえらそうなお題目を掲げるくせになぜ事実を正確に報道しないのでしょうか。彼我の戦力・実力差を考えればこうなるだろう事をはっきり予測できたはずです。素人ならいざ知らず、プロでそれが見抜けないのなら目が節穴だということですし、わかっててうそを言ってるのならお話にもなりません。トリノオリンピックスノーボードのときもそうでしたが、実情を無視した誇大妄想で一般大衆をあおるだけあおっておいていざうまくいかなくなると手のひら返してたたきまくる。「応援する」と「甘やかす」は違うでしょう。8年前の初出場の時もそうでした。アルゼンチンはともかくクロアチアとジャマイカには勝てる・・・あのときから何一つ進歩してないです。報道でそういっていれば大方の人間は素直に信じるでしょうし、あろう事か選手自身も自分たちの優位を信じきっていたようです。戦いに行く前に負けるつもりで行く人間はいないです。しかし、それを割り引いてもあまりにもひどい話です。ファンのためにも選手のためにもならない、最低な報道だったと思っています。

 まず、実情を正確に報道すること。その上で対策を講じること。これができない限り決してどのスポーツも強くはならないでしょう。