PowerEdge SC430 SATA2RI2-PCIeによるRAIDの構築・・・その1

 まず、Fedora Core 5の方のRAID 1化から手をつけることにしました。文字通りサーバーとして運用している以上緊急度が高かったのが理由です。RAID 1を構築する場合2つの方法があります。1つはとりあえずRAID 1にしたHDDにOSを新規インストールする方法。一般的にはこちらの方法が推奨されるようです。もう一つは、既に出来上がっている環境をRAID 1化する方法。ドライバの問題などが起きる可能性はありますが、時間は早く済みます。私は後者の方法をとりました。別のRAIDボードの場合ですがやり方が紹介してあるページがあり、もし同様の機能があればなんとかなると思ったのとうまくいかなけりゃ新規インストールすりゃいいやという考えからです。

HDDについて

 一般的に、RAID 1に限らずRAIDを組むときは「同一メーカー、同一ロット、同一容量のHDDで組む」のが原則だといわれています。しかし、これに私は疑問を持っています。全く同一のものを全く同じ使用方法をしていれば同じ時期に壊れる可能性があるからです。実際にそういう失敗例を聞いたこともあります。そのため、今回の構築ではWindowsXp(80G)、Fedora Core 5(250G)ともに、メーカーが全く違うものをあえて使用してRAID 1を組んでみました。

 ただ、これには危険性もあります。あまり知られていないことなのですが、HDDの容量表記は実は各社まちまちです。WindowsXp(80G)の構築時に気がついたのですがWDのHDDよりもHITACHIのHDDの方が同じ80G表記なのに2G近く容量が大きかったです。この時はたまたま少ない方のWDのHDDにOSを放り込んでいたので問題が無かったのですが逆だったらOSを再インストールするしかなかったところです。RAID 1の場合、容量は少ない方、スピードは遅い方に統一されるということを覚えておくべきでしょう。

 Fedora Core 5(250G)の時は違うメーカー(SeagateとSumsung)でも容量が完全に同じだったので気がつきませんでした。こういうケースもあるので慎重な検討が必要だと思います。

RAID 1構築

 このボード、操作自体は実に簡単です。RAIDカードのBios画面が出たところでF4キーを連打、設定画面に入ります。Create Raidを選択、RAID1を選択。この時大事なのは必ずマニュアルでのセットアップを選ぶこと。source driveにOSの入っているHDDを選び、target driveに追加したHDDを選び、データのコピーを開始します。私は違うメーカーのHDDを使用したので一目瞭然でしたが同じものを使用した場合は注意が必要です。どちらのポートにどちらのHDDをさしたか、OSをインストール済みのドライブはどちらかしっかり確認してメモを取っておかないとまっさらのHDDのデータでOSインストール済みのHDDを上書きするというしゃれにならない事態が起こります。

 基本的にはFedora Core 5、WindowsXpともにこの方法でRAID 1が構築できます。ただし、WindowsXpの場合RAID構築前にドライバをインストールしておいた方がいいようです。

WindowsXpの場合

1.まずSATA2RI2-PCIeをさしこみます。
2.SATA2RI2-PCIeにSATAケーブルをつながず通常のSATAコネクタにつないで通常起動します。
3.起動後単なるRAIDカードとしてSATA2RI2-PCIeが認識されますのでドライバとツールソフトをインストールします。
4.ここで一度シャットダウン。
5.SATAケーブルをSATA2RI2-PCIeにつないで電源をいれRAID 1を構築

 RAID構築が終わったらCtrl+EでRAIDカードのBIOS設定画面から抜け出します。後はマザーボードBIOSの起動順位でRAID 1ドライブから起動するように設定して終了。

トラブル発生

 上に書いた手順に間違いはありません。しかし、いざ起動しようとするとブートしてくれません。何度やってもうまくいかず、何が悪いのかもわかりません。まっさらなRAID 1ドライブにインストールした場合はどうだろうということでFedora Core 5を再インストール開始。ここでこの日は力尽きました。